2007年11月21日水曜日

iPS細胞

 ついにヒトの皮膚から万能細胞を作ることに成功したそうだ。私はそもそも従来のES細胞の研究には疑問だったが、iPS細胞ならES細胞の欠陥がクリア出来る。つまり自分の細胞から作るので、拒絶反応がないのだ。材料が受精卵ではないので倫理的な面もクリア出来る、というのには私的には興味が無いが、拒絶反応についてはめちゃくちゃ画期的だ。
 問題があるとすれば、遺伝子を導入して作るということだ。しかし遺伝子なんて所詮、酵素を作る設計図にすぎないので、そのうちにわざわざ遺伝子導入しなくても「iPSキット」を振りかければiPS細胞になる時代が来るだろう。

2007年9月1日土曜日

山菜改め「野菜」

 山菜とは、「山に生える菜っ葉」のことで、平地に生えている菜っ葉は「野菜」ということになる。ちなみに、普通「野菜」と呼んでいる、スーパーに売っているアレは、正しくは「蔬菜(そさい)」と呼ぶ。

 そんなことはどうでもいいが、今ホットな「野菜」は「スベリヒユ(仏:プルピエ、英:パースレーン)」だ。近所でいくらでも採れ、味もいいし、乾燥して保存も利く。日本でも地方によっては蔬菜として栽培しているところもあるそうで、欧米では普通に蔬菜として食卓に上るそうだ。栄養価も極めて高いので、日本でももっと利用されるべきだ。
 味は、ちょっとホウレンソウに似てややぬめりがあり、多肉植物(CAM植物)であるため酸味がある。フランスでは、加熱調理される他、生のままサラダにもいれられるそうだ。私は生はあまり好みではないが。先日、山菜否定派(?)の友人にスベリヒユのおひたしを振る舞ったところ、「旨い!」と言っておかわりまでした。その時は他にも3人ほどいたが、全員に好評だった。万人向けのようだ。

2007年7月29日日曜日

ネコの料理

うちの周辺はセミがたくさんいて、うちのタマはよくそのセミを捕ってきて食べている。今までは普通に食べるだけだった。今日、エサの皿には朝食の牛乳が少し残っていたのだが、なんと今日は捕ってきたセミをその牛乳に浸しながら食べていた。つまり味付け(料理)することを覚えたようなのだ。偶然?? ネコが料理をした例があれば知りたいものだ。

2007年7月25日水曜日

キノコの迷信

 最近毒キノコ中毒がふえているそうですが、どうやら皆さん、迷信を信じてキノコ狩りをしているみたいです。茎が縦に裂けると食用とか、色が派手なら毒とかいう類いですね。この科学が発達した今、このような迷信を信じて食卓にのせるなんて・・・。まあ、いまだに霊とか超能力とか占いとか神様とかを信じる人もいるくらいだから、無理も無いのかもしれませんが。どうせなら、もっと現実に即した「新迷信」を作ればよいかもしれません。

・色が派手なキノコは食べられる。
・白いキノコは毒キノコ。
・木に生えるキノコは食べられる。

もちろん、これだけでは全く不十分なので、この新迷信だけで食べないでください!!でももともとの迷信よりかなりマシになったと思いますが。キノコの種類なんて星の数ほどあるので、それをひとまとめにすること自体,不可能なんです。
ちなみに私の知る限り、派手なキノコにはたぶん致命的な毒キノコはあまり無いはずです。派手な毒キノコと言えばパッと思いつくのはベニテングタケとドクベニタケですが、これは食べても幻覚を見たり吐いたりするかもしれませんが、死ぬほどではないです。逆に白いキノコは、ドクツルタケ,タマゴテングタケ等、1本で何人も殺せる猛毒キノコがたくさんあります。特に白くて軸の根元が壷のようになっているものは危険です。木に生えるキノコ云々は、もうちょっと信頼性が薄れますね。日本で最も中毒の多いキノコの一つ、ツキヨタケは、木に生えています。これはシイタケに似ているので要注意です。でもやはり死ぬほどではないです。

 キノコは他の生物にくらべて研究が遅れており、分類学者でも分からないものがいくらでもあります。分からないというより、じつはそれが新種だった、なんていうこともけっこうあるでしょう。結局、安全にキノコを食べるためには、食用キノコを完全に覚えて、その完全に安全なものだけしか食べないということしかないですね。

2007年7月20日金曜日

温暖化はたいしたことがない??

 先日あるTV番組で、「生物をやっている」と名乗るどこかの大学教授が、「温暖化なんてたいしたことない」の述べていた。氏曰く、地球の歴史上、生物の大量絶滅は寒冷化の時に起こっており、温暖化で大量絶滅した歴史は無い、だそうだ。さらに、南極の氷が溶けても海面上昇はない。いつアルキメデスの原理が否定されたんだ? とも述べていた。この教授、ほんとうに研究者なんだろうか。

 たしかに温暖化で大量絶滅は無いだろう。ただし、実際は影響は極めて大きい。確かに日本のような温帯地域では、生態的影響はたいしたこと無いかもしれない。が、寒冷地や高山の植物は、暑さに耐えられず多数絶滅するだろう。熱帯地域では砂漠化が進んで森林面積が減少する。一部爬虫類などの卵では、温度によってオスかメスかが決定するものもあるので、このようなものは絶滅するだろう。

 ヒトにおいては、アフリカなどで干ばつがすすみ死者が増えるのは目に見えているし、温暖地域であるはずのヨーロッパでも、猛暑により何万人も死んでいる。もとは熱帯病であるはずのマラリアなどが温帯地域に拡大するという懸念もある。単純に気温が40度を超えたりすると暑くてたまらないし、経済的にも冷房代がかさむ。

 なんで南極の氷が溶けるのにアルキメデスの原理がでてくるんだ? まさか南極は大陸であるということを彼は知らないのか? 温暖化が進むと霜で逆に氷が増えるなどと主張する人もいたが、そりゃ、あくまで零下での話で、4℃以上が続くようになると霜であろうが氷河であろうが溶けるのが当たり前だ。彼はそうなってから「こんなに上がるのは想定外だった」とでも言い訳するのだろう。

2007年6月30日土曜日

キュウリの芽が出ない!

1ヶ月ほど前、キュウリのたねを20粒ほど播いた。芽が出たのは1粒。仕方ないので先週もう一度残り全部を播いた。今度は1粒も出ない。K園のタネはいったいどうなってろんだ!

2007年6月28日木曜日

DNAを半導体に??

 DNAに電気が通ることが分かったらしい。DNAの太さはたったの20オングストロームなので、もし本当にこれを「電線」として使えるなら、現在のアルミや銅と比べて飛躍的に小さいものが出来るのだろう。そうするとUPUが小さくなってパソコンも一気に速くなるのだろう。しかし問題は、DNAの抵抗がどれくらいあるのだろうか。

 と考えても、これは私の専門外なので詳しいことはよく分からない。私が興味あるのはこれが実用化されるということは、とてつもないスピードでDNAを合成する技術が開発されるということだ。DNAの1個の塩基の長さは3.4オングストロームなので、塩基が3,000,000,000個集まってようやく1mのDNAができるわけだ。これをたとえば1日で繋ぐには1秒で35万個も繋ぐ必要がある。そんな凄い技術が開発されたら、遺伝子組み換え技術も一気に加速するだろう。

2007年6月24日日曜日

遺伝子組み換え植物の愚痴

 日本では(世界でも?)、遺伝子組み換え植物はよく思われていないようだが、まったく困った話だ。遺伝子というのは、DNAという単なる「物質」で、ハエやバイ菌の遺伝子を食品に組み込んだからと言って、衛生上問題などあるはずもないし、気持ち悪いなどというのは単なる先入観に過ぎない。「ハエの遺伝子をダイズに組み込む」とは、実際は「ハエの遺伝子の一部のDNAの並び方をダイズのDNAで再現する」だけの話だ。しかも人間がそれを食べても、胃の中で消化されてDNAの並び方など全く関係がなくなる。気持ち悪いとか言う人は、マッシュルームが馬糞上で栽培されるとか、納豆菌は足の裏の臭いの原因菌(バチルス)で作るという事実をどう思っているんだろうか。私ならそっちの方がよっぽど気持ち悪い。

 遺伝子組み換えは人間だけが行う「神の領域を超えた特殊な技術」だと思っている人が多いようだが、その勘違いが原因なのかもしれない。実際は遺伝子組み換えというのは、細菌では当たり前のように行われているし、ヒトを含め高等生物でも減数分裂の際に組み換えが行われているわけで、なにも特殊な技術ではない。

 「花粉が飛んで他の植物と交配してしまう」という人も多いが、日本にはトウモロコシやダイズはもちろん、ほとんど全ての作物は自生していないので、交配のしようがない(日本に自生する作物は、ゴボウ、ミツバ、フキ、ヤマノイモなど数えるほど)。全然違う種類と交配するという人もいるようだが、そんなことはあり得ない。

 低農薬栽培可能になったトウモロコシやダイズ、栄養価を高めた作物などは、健康にとってプラスにはなってもマイナスになるとは考えにくい。反対派の人は、よく口癖のように「今の科学では遺伝子組み換え作物はまだ安全性が確認出来ない」というが、いったい何を根拠に言っているんだろうか、理解に苦しむ。私なら、「遺伝子組み換え作物使用」という表示があれば、好んでそちらを選ぶ。遺伝子組み換えによって肥料や農薬が少なくて済み、収量も上がれば、食料不足の解消にもつながり餓死者も減るはずだ。

2007年5月6日日曜日

フロリゲンを発見!

 植物の研究者が何十年もの間探し求めていた「花成ホルモン(フロリゲン)」が、ついに特定されたらしい。これが学会で認められるとたぶんノーベル賞を受賞するだろう。私も子供の頃、ノーベル賞が欲しいなあと思っていて,フロリゲンを発見すれば取れるんじゃないか、などと考えていたものだ。そんな植物好きの子供も憧れる研究が成果を上げたなんて(しかも私が通っていた大学のすぐ隣の大学院大学で)、考えただけでワクワクしてしまう。

 フロリゲンは、ある条件(温度や日照時間、生長具合など)になると葉で作られて、花芽を作る命令を出すというホルモンだ。これが商品化出来れば、今まで温度や照明などを調節して開花時期を調節していたものが、これを散布するだけですむということになる。たとえば、稲でいえば、今年は台風が多いと予想されたら,早めに収穫出来るようにこれを散布すれば台風の被害を避けられるし、電照栽培の必要も無くなるので、電気も使わずにすむ。タネをまいて開花まで何年もかかる花も、思う時に開花させられるだろう。また、このホルモンの働きを抑える薬をつくれば、花が咲かない野菜(葉菜)、つまりトウ立ちしない野菜になるので、豊作貧乏になりそうなときは価格が安定するまで収穫を送らせることも出来るだろう。環境問題、食料問題を解決へと導き、農業の労働の負担も軽減するという,夢のホルモンなのだ。

2007年5月3日木曜日


 最近はけっこう普及してきているようなので,見たことがある人も多いと思うが,見れば見るほどうさぎにそっくりだ。中学生のころからかれこれ20年近くこれを育てているが、何度見ても見飽きない。

 これはタヌキモ科の半水草、つまり食虫植物の1種だが、べつにこの花でウサギが食べるように虫を捕らえるわけではない。地中にある「捕虫嚢」と呼ばれる部分でミジンコのようなものを吸い込んで捕らえるのだ。

 これは「ウトリクラリア・サンダーソニー」という植物で、和名は無い。しかし、この学名では小難しいからか、園芸店では「ウサギゴケ」とよばれている。もちろんコケの仲間ではないが。